− Geymark編
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[a sea bream] 城主登場 2006年03月25日01:44

やれやれ、もう少しスマートに事を運ぼうと思ってましたけど、こうなってはそうも言ってられませんわね。
さて、どうしましょうか・・・

「わ、私は無関係だ!マグライダー卿が君をプッシュしたのだ!」
「プラウラー!何を言う!」
「不正経理を暴かれないよう、姫様に外様の操縦しやすそうな婿でもあてがってしまえと言ったのは卿だろう」
「何だと?証拠でもあるのか。」
「ああ、あるとも」

プラウラー卿が私に目配せをしてきましたわ。材料があると強気になるあたりが小物っぷりを証明してますわね。
まあ、密約の件もあるし、ここは素直に乗ってあげましょう。
もっとも、こういう状況になってしまった時点であの密約など無意味だということに気づいてないのかしら。
ここで梯子をはずしてあげるのも楽しそうだけど、まあそこまでするのはかわいそうかしらね。

「証拠ならこちらにあります。数ヶ月に渡り、マグライダー卿とヴァンガード卿が荘園資金の横流しを行っていた経理記録です。」

警備兵達がざわつき始めましたわね。あそこで青くなっているドワーフがヴァンガード卿かしら。
「ちょっと待てプラウラー!そりゃあ荘園資金の横流しは4:4:2でわしらが多めにいただいたが、戦争用の消耗品の横流しでは7:3で卿が持っていったではないか!」
「な、何を血迷ったことを言う!それこそ証拠でもあるのか!」

あら、そっちはとりあえずもみ消すつもりでしたけど、こう大っぴらに言われては難しくなったかしらね。まあむしろ好都合ですけど。

まあ、密約に対して一応の誠意は見せておきましょうか。
「その件に関しては今のところ証拠らしきものは見つかっておりません。」
今後どうなるかは知りませんけどね。

「ふうん、僕なら操縦しやすいと思ったんだ・・・」
妙に爽やかな笑顔でにこやかに盟主が言いましたわ。
こういうモードのときはかなり怒ってますわね。

テラン様はというと・・・涼しい顔で見物してますわね。
まあ、彼女としてはこの婚約は潰れてしまった方が好都合ですし、ここは静観するつもりでしょうね。

ごおぉぉぉぉぉぉん・・・・

銅鑼?

「あら、父の登場ですわ。」

奥の間の扉が勢い良く開きましたの。

ええっと・・・・デスト?
いやいや、確かにエルフですわね。それもセバス頭の。
一瞬とはいえなんでデストと見間違えたのかしら?

腕組みをしつつ、線の細い割には異様に迫力のあるエルフが口を開きましたわ。
「私がグルーディオ城主、ヴァヌーである!!」



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