[a sea bream] 赤い蓋の調味料 2006年03月20日12:59
「すみません、お飲み物くださる? 会場内歩き回ったら喉が渇いて乾いて…… まさか座興で体力を使うことになるとは、ふう」 はい、少々お待ちください 「おーいねぇちゃん、そろそろつまみを出さんかいいい」 おつまみはご用意しております、 「ちょっと、あのメイド態度悪くてよ ええとはい、はい、ああなるほど分かりました 「ヴァヌー城主、今回は頑張ったなぁ、なぁそう思わないか あは、ありがとー23でs……って何言わせるんですか!? あああああよりによってこんな時にメイドへの注文要望てんこ盛り いつ見抜かれるか、 お、お願い皆、他のメイドさんを尋ねてー!
ふう、ようやく広間から出られた…… 「メイドさーんっ」 ロキだ 言葉にせず訝しげにそれを見ながら近寄ると、 「これからどちらに?」 と軽い調子で聞いてきた 「厨房へ」 「なるほど……ああえっと、 ロキは客を装った口調で言いながら、 赤い蓋の容器……何だろう、調味料か何か? 不思議そうに見ていると、
『武器』
ロキの口が、声を出さずそう動いた ぼくは頷いてそれを受け取った 『鯛は食べちゃだめ』 ふむ、なるほど 「賜りました、親切にありがとうございます」 『こっちはまかせて』 了解 ぼくは一礼して受け取り、厨房へと歩き出した |