[a sea bream] つかんでいるもの 2006年03月29日08:26
次にヴァヌー城主から発された言葉は、
やはり予想通り……
「不名誉!!!
それはこちらの台詞であるぞ鯛の姿焼き殿!!!
今日という日は我が愛娘の大事な成人の日であり、
婚約発表である!!
そのような大切な日にも関わらず貴殿は…!
プラウラーより聞いておるぞ!!女子の姿をいいことに、
プラウラーを誘惑した挙句にこのような爆発騒ぎまで
引き起こしたと言うではないか!」
すべての不祥事をぼくのせいにしようという雰囲気だ
ここまで来たら、ヴァヌー城主および重臣どもに
恥をかかせたいね
ぼくは今機嫌が悪い、この城主に対して不快感を覚えている
負のエネルギーは、また増加していく
「そう……
プラウラー殿、あとでゆーーっくり話をしましょうか」
プラウラーに向けて満面の笑みを浮かべて、
ゆったりと言ってみる
Geymarkがこの城の不正の証拠を掴んでいる、
その上でプラウラーが他の重臣の不正をこんな公の場で
指摘出来るということは、Geymarkと密約を結んだ……
そう考えるのが妥当だろう
バカだなこいつ
ぼくが女装して“誘惑していた”という嘘を、
よりによって城主に報告するとは……
Geymarkは、ぼくが盟主を勤める“エルモア竜神会”の人間だよ?
知ってるのか知らないのか……
どっちにしろ不正がバレて慌てちゃって、
脳みそ回転しなかったのかな
ただ……
不正経理という大問題の証拠をGeymarkが掴んでいるということで
危機感と心配が増大している
城主の器や機転にもよるけど……
彼女やぼくを消しにかかるとか……まさかな……
大衆の目があるところでそれはないだろうと信じたい
「まぁ、そちらも不正が暴かれたせいで
不名誉というよりは困惑していらっしゃる事でしょう
Geymarkは証拠なしに動く人じゃないですから……
婚約者に選択した経緯を説明してもらいましょうか
説明してもらえないなら、竜神会のほうでグルーディオ城の
経理データの開示をさせてもらいます
具体的には……そうですね、
おおとりさまの財閥経由というところでしょうか」
Geymark、ごめん
今は君の命が一番危ないかもしれない
でも、何かあっても絶対守るから
エルモアデンの時代に生み出された血で
さぁ、どうする
力技で消しに来るか?
それとも? |