− 鯛の姿焼き編
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[a sea bream] 対等じゃなきゃダメ  2006年04月04日10:56

メンタルシールドは普通に施せた
さてお次はマジックバリアあたりかな

しっかし、

 

うーん、弱い!!

 

ぼくが“血”を使っていることを差し置いても、弱い

なんだここの兵士たちは?
よほど横領の恩恵で美味しい思いして、
腑抜けになっちゃったんだろうか?

何て言うかな、火炎の沼のオークたちとタイマンするより軽い
こんなの、いつものぼくでも相手出来そうだよ
城主様が嘆いちゃうよこんなのじゃ……
今までよく城を横取りされなかったもんだ

 

マジックバリアの詠唱はまったくジャマされず、詠唱完了

で、残りの兵士は?

いないな、こちらは片付いたっと

 

ただ、マグライダーの魔法だけは油断出来ない
兵士たちを相手している間に、幾度も魔法抵抗用のアクセサリが
激しい振動を起こしていた
自分の胴をちらっと見ると、あちこちで傷が開き
酷く出血している

“血”を使っている時は、これが難点だ
傷の痛みに気付かないんだよなぁ
忘れずにバトルヒール、と……さてっ

“いよいよマグライダーに覚悟してもらおうか”と
相手のほうを見やった時、青い光が目の前で瞬いた

この慣れ親しんだ魔法の気配、Geymarkのエンチャントだ
ありがたい!
エンパとレイジ……よし、これでルーツを使えば!

そう考えたが遅く、今度はマグライダーに先手を打たれた

「……!」

魔力を貯めてさぁ詠唱を始めよう、と口を開いたが声が出ない
さらに、頭の中で組んだ魔法式が崩れ、形を失う

げ……こ、この不快感は“サイレンス”……

「俺の予想では、そろそろ攻性エンチャントが切れるところだろう……
抵抗系エンチャントを阻止出来なかったのは惜しいが
じっくり楽しませてもらおうか」

マグライダーは言いながらソードオブヴァルハラを握りなおした

戦闘が始まる前、ぼくにかかっていたエンチャントが何か
分かってたみたいだ

相手が魔法を使うと分かってから魔法抵抗を優先させ、
壇上へのドアを蹴倒した時かけた攻性エンチャントは更新していない

意図して兵士を使って時間を稼いだってこと?

マグライダーの言うとおり、
攻性エンチャントが切れかけているのは確かだ
うーん、面倒になった
ぼくをただの人にしようってか

……いいよ別に

でもそのかわり
ぼくは、対等じゃない戦いが嫌いなんだ

君もただの人になっちゃえ!

赤い光が、再びくっきりと羽を象る



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