[a sea bream] メイドと覚悟と 2006年03月09日17:15
Geyさんの協力によってマヨネーズと呼ばれる調味料が見事に完成した。
……2種類。
…まぁ、深く考えないでおこう…今はそれどころじゃない
俺とGeyさんはすぐさまグルーディオの城下町に向かった。
情報を得るにせよ、事を起こすにせよ、城内部にもっと近づかなくては…
ひとまず情報収集の為に別行動をとり、町中を周ることにした。
街で話を聞いたところ、近々お城で王女の誕生日を祝う祝賀会がある事が分かった。
グルーディオ城主の愛娘、テラン王女が二十歳となる為、
今回の祝賀会は大規模なものとなっているらしい。
これってアレか。よくある成人のお祝いと同時に婚約者発表〜とかいっちゃうカンジか。
そこで鯛なのかっ!
いやいや落ち着け…これはこれでチャンスだ。
規模が大きいってコトはそれだけ人手も必要なはず…何か仕事を募集してたりしないかな?
仕事の斡旋所に向かい、聞いてみる事にした。
すると、祝賀会当日のお客をもてなす為のメイドが不足していて
現在も募集しているとの事だった。
メイドとな!よっしゃこれで城内に潜入できる!
「すいません、募集に応募したいのですが…」
「あんたがかい?募集してるのはメイドだけ。男の給仕はもう締め切ったよ。」
………はっ
何故か当たり前のように過ごしてメイドメイドと呼ばれてたけど
普 通 メ イ ド っ て 男 は 違 う よ な 。
ど…どうしよう…これは困った……
とりあえずGeyさんと合流する時間が近づいていたので待ち合わせの場所へと向かった。
移動する間もGeyさんを待っている間もひたすらに潜入策を考えた。
考えれば考える程、もう覚悟を決めるしかないんじゃないか…そんな考えに達していく…
路地の向こう側からGeyさんが歩いてきた。
俺は、覚悟を決めた。
ほんの一時、ほんの一時だけだだけだ。自分に言い聞かせる。
後先を考えると引き返しそうだから考えないようにして思い切って言った。
「Geyさん…け、化粧道具貸してもらえません?」
いきなりな申し出にGeyさんはきょとんとしていた。
そりゃそうだ…状況説明してから言わなきゃ分からないだろう俺の馬鹿。
色々な意味で、本当馬鹿。 |