[a sea bream] 礼服を作って! 2006年03月10日09:40
「今予約でいっぱいで、取りかかれるのは一週間後だと思うんです ほら、あっちこっちで社交パーティやら結婚式が行われるもんだから」 礼服職人レイカさんは、兄貴の依頼書を見ながら困惑顔 「確かに……大変そうですね そう言うと、レイカさんは顎に手を添え、しばしうなりながら考えて 「……わかりました、依頼書に印を押したのは私ですし 「師匠?」 「特殊洋裁技術を伝授してくださった方です」
地図とレイカさんの手紙を手に、アデンの古びた一軒家を訪ねた 「すみませーん」 扉を叩くと、 「あーい、どなたさまー」 ちょっとしわがれた声が中から返ってきた やがて、だいぶ年を経たドワーフの男性が扉から顔を覗かせた 「あの、礼服を作っていただきたくお尋ねしました」 ぼくはすぐに手紙を渡す 「おお、おお、レイカの手紙じゃ匂いで分かるぞぉ 「はい、お邪魔します」 って、え? 「ひさびさじゃぁ、腕が鳴るのう!
ひととおりサイズを測り終えると、 この隙にテーブルマナーの本でも探してこよう |